(C’est une version japonaise de l’article « Une tentative de pickpocket au marché de Noël (résumé) ».)
かなり久しぶりの今回は、旬なお話です。題名にもある通り、クリスマスマーケットでスリ未遂に遭いました。
なぜ未遂に終わったかというと、抱っこ星人の娘を抱っこしていたから。抱っこで後ろが見える娘が、変な人が私の真後ろにピッタリとくっついていることを教えてくれたからです。娘のおかげで何の被害もなく終わりました。
今回は、このスリ未遂の要約と注意喚起を、次回は、その一部始終をまとめる予定です。
目次 (Table des matières)
私が経験したスリの手口
常習犯だろうと思われる2人組の男。手口はいたってシンプルで、気配を消して背後から近づいてくるだけ。1人はピッタリと背後につき(かなり近距離)、もう1人はその男の斜め後ろ横(通常の距離)という配置。
振り向きざまに目が合うも、慌てる様子はなく、笑って「ニーハオ」。もう1人は無表情。
一部始終落ち着いていて、走ったり、引き返したりといった不自然な行動はなく、こちら側からの視界が遮られた時に、姿を消す。
私の仮説(手口・標的)
これは私の仮説ですが、1人がスリを働き、もう1人に盗ったものを渡す手口なのかなと思いました。そうすれば、スリを働いた男が捕まっても、盗ったものを持っていないと言い逃れできるからです。
それから、お金を持っていると思われている中国人を狙っていたような気がします。アジア人が標的だと思うのは、別日に日本人の方がクリスマスマーケットで、上着のポケットに入れていた携帯電話が失くなったという話を聞いていたからです。
娘の功績
家でも外でも抱っこ星人の娘にほとほと疲れきっていましたが、この日だけはそのおかげで難を逃れることが出来ました。ベビーカーだったら、何かをスられていたかもしれません。
娘に「お母さんの後ろに変な人がいるって教えてくれてありがとうね。」と言うと、満足気に、指差しをしていました。こうやって教えてあげたんだよねと言わんばかりに、何度も頷きながら指差しを繰り返す娘を見て、こんなに小さいのになんて逞しいのだろうとギュッと抱きしめました。
スリに遭わないために
とにかく、背後は盲点です。観光中や子連れだと、注意散漫になりやすくなるということを忘れずに、背後は振り向いて定期的にチェックしておくとよさそうです。
そして、貴重品は内ポケットに入れるか、小さな鞄を身につけて、上着で覆ってしまうとスられにくいだろうなと思いました。
リュックサックには貴重品が入っていなくても、前に抱えておいた方が、リュック自体が傷付けられなくて済みそうな気がします。
また、上着のポケットも外側だと狙われやすいようです。実際にそこに入れていた貴重品がなくなってしまった人もいます。
被害妄想かもしれませんが、アジア人という見た目だけでスリの標的にさえているかもしれないと意識しておくだけでも、知らない人が近づいてきたり、変に笑顔で話しかけてきたりした時に警戒できるかもしれません。
フランスで笑顔で話しかけられることはほぼありません。片方が話しかけて気を引いている間に、その片割れがスリをするという手口もあるようです。
このスリ未遂で学んだこと
このスリ未遂では2つのことを学びました。娘を連れている時は、娘に手一杯で、全く周りのことが見えていないということ、厚着をしていると、後ろを振り向くのも億劫で、人の気配も感じにくくなるということです。
また、まさか自分が何かの被害者になるはずがないと思い込んでいると、咄嗟の時に全く何もできないということを実感しました。
ストラスブールはそこまで治安は悪くない方ですが、それはあくまでもフランス基準。日本の治安とは比べ物にもなりません。普段から、何かに巻き込まれる可能性を意識し、いざという時にとるべき行動を考えているだけでも、呆気にとられるだけという事態を逃れられるような気がしました。
今回は娘が早い段階で、違和感を察知し教えてくれたことで、スリの被害には遭わずにすみました。これからは、家を出たら警戒心を持って行動できるように意識していきたいです。
次回
次の記事では、このスリ未遂の一部始終を書きたいと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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