2人目妊娠→夫の転職→里帰り出産→フランス帰国

( C’est une version japonaise de l’article « Grossesse, changement de travail, accouchement au Japon et retour en France ».)

久しぶりの今回のブログは、最近のアップデートを書きたいと思います。

題名にもある通りですが、簡単に流れを説明します。

まず、フランスで流産という悲しい経験をしてから(別の記事で書く予定)、待望の赤ちゃんを授かりました。このタイミングでやっと夫が転職に成功しましたが、転職先は、平日単身赴任な上に育休も取れないという環境。そこで、つわりの真っ只中、日本で出産を受け入れてくれる産院を探し、里帰り出産を決行することに。

日本での妊婦生活は順調に過ごし、無事に女の子を出産しましたが、その矢先に、フランスで夫が骨折。日本で家族4人が集まり一緒にフランスに帰国する予定が、おじゃんになってしまいました。

そして、生まれたばかりの赤ちゃんと3歳児を連れて1人でフランスに帰国して今に至ります。

夫の転職

アルは、より良い職場環境を求めて、フランスのアルザス地方で転職先を探していましたが、条件に合った仕事が中々見つかりませんでした。最終的には、国外のスイスで仕事を見つけることになりました。物価の高いスイスではお給料もよく、2人目を望み、授かれた私たちには朗報でした。しかし、会社が遠すぎて通えない為、平日は単身赴任生活になってしまうことになりました。
その上、スイスでの職歴のない夫は、育児休暇や無休休暇が出産時に取れないということも発覚し、里帰り出産を考え始めました。

激しいつわりの中、日本の産院探し

5ヶ月の妊娠期間に加えて、出産も産後も1人で育児をしないといけないという状況になり、里帰り出産を決意しました。吐き気と闘いながら画面を見るのはとてもしんどいものでしたが、実家付近の無痛分娩も実施している病院をリストアップし、海外からの里帰り出産を受け入れてくれるところを探しました。

メールでも問い合わせましたが、やはり直接電話で問い合わせた方が早かったです。国際電話ではとてつもない請求になってしまうので、日本にいる母が手伝ってくれました。

しかし、フランスの産婦人科の先生が、「予定日は次回の検診で赤ちゃんの大きさと照らし合わせて確定する」というスタンスだったため、予定日がわからなければ予約が取れないということで難航しました。中には、1度受診してからでないと予約が取れないという産院もあったりで、一筋縄ではいきません。

そして、母のおかげで、なんとか予約まで受け付けてくれる産院を1つ見つけることができました。

 6ヶ月間の実家での妊婦・育児生活

アルが単身赴任になる直前に日本に帰国したので、妊娠中の約5ヶ月と産後の1ヶ月間を実家で過ごしました。当時2歳半だったちっちに久しぶりに会えた両親やおばあちゃんはとても喜んでくれましたが、さすがに毎日元気な2歳半の娘子どもの相手するのは、両親にとってはとてもキツかったようです。

というのも、日本は想像以上に暑かった。
連日35度以上の日々が続き、熱中症の心配もあり、中々公園に行けない日々でした。すると2歳半の子のパワーは有り余り、欲求不満もしょっ中大爆発。児童館や室内の遊び場にも連れて行きましたが、毎日同じ場所では飽きてしまうので、どこに連れて行くかを考えるのも大変でした。砂遊びが大好きだったので、曇っている時や少し気温が低い時は、なるべく公園に連れて行くようにしましたが、もっともっと公園に行って砂場で遊びたかったようでした。

ようやく9月の下旬頃からやっと公園で遊べる気温になりましたが、次の敵は蚊。
涼しくなってくると蚊も活動するようで、私はほとんど刺されないのに、ちっちは色んな箇所を刺されまくり、とても可哀想でした。

こんな暑い日々の中、ちっちの親代わりもしてくれた母には本当に感謝しかありません。妊娠後期で体調の優れない日や産後の寝不足の時期は、いつも以上にちっちのお世話をしてくれました。

こんな年になっても親に甘えまくりのダメダメ娘ですが、私も娘たちが必要な時に甘えてこられるような母娘の関係を築いていきたいな、と強く思いました。

日本生活を満喫

せっかくの日本での長期滞在ということで、主に2つのことを楽しみにしていました。
それは、日本語での読書とフランス語検定1級に挑戦するということでした。

日本語で紙の本が読みたい放題。気になっていた本やその時に気になった本、育児書や小説を貪るように読みました。こんなにも内容がストンと入ってきて、情景が頭に浮かんでくる。改めて母国語の大切さを実感しました。

家には常に本が10冊以上で、次に読みたい本が何冊もストックされているという幸せな日々。疑問に思ったことを、ネットではなくすぐに本で探せる。本屋さんや図書館巡りをゆっくりとはできませんでしたが、それでも心は満たされました。
私はやっぱり紙の本派です。

娘も日本語の絵本をたくさん読みました。暑さ凌ぎに通い始めた図書館も、娘の大好きな場所になりました。フランスでは限られていた絵本も、日本では無限。何度も何度も読んでいるうちに内容も覚えてしまい、私たちに絵本を読み聞かせてくれたりもしました。絵本のおかげもあってか、娘の日本語力はすごい勢いで伸びました。

また、フランス語検定1級への挑戦は、母の協力なくしては出来ませんでした。母がちっちの面倒を見てくれている隙間時間は、貴重な勉強の時間。何も気にせずに、一人で勉強だけに集中できる。とても幸せなひと時でした。そして、なんとか無事に合格することができました。

学生時代に親から言われた言葉「学生は勉強が仕事。勉強だけしていればいいのは今だけだよ!」の意味を噛み締めました。あんなに勉強する時間が自分にだけ与えられていた時期があったのに、その渦中にいるとその価値を見出せないものなのですね。

計画分娩

日本では高いですが、無痛分娩を希望していました。

でも私の産院では、麻酔が打てるのは、月~金曜日の9時から17時ということで、この時間帯以外に陣痛がきてしまうと、自然分娩になってしまうとのこと。しかも、自然分娩でも、無痛分娩の高額の麻酔代は返ってこないとのことで、予定日より早めに出産を計画しました。というのも、第一子ちっちが自然に38週で生まれてきたからです。

しかし、第二子みみちゃんは、もっとお腹にいたかったようでした。そこで、陣痛を促す為に、風船を入れたり促進剤をを打ったり破水させたりと、かなり人工的な出産になってしまいました。

それでもフランスとは違う出産の経験もできて、良い思い出になりました。

ワンオペ飛行機

本来はアルが有給を使って日本に来て、1ヶ月半と3歳になったばかりの子と4人でフランスに帰る予定でした。しかし、日本出発予定の2週間前に「怪我をして、救急車で病院に運ばれた。」という連絡が来ました。自転車で転倒し骨折。手術は免れましたが、全治6週間の大怪我で、日本に来るどころか、痛くて寝返りも打てないとのことでした。

やっと父親に会えると楽しみにしていたちっちは、とても悲しそう。1人で2人の子どもを連れてフランスまで戻らなければならなくなった私は、絶望です。

不幸は続くものです。
当日のチェックインカウンターで、赤ちゃんの航空券が取れていないことが発覚しました。電話で航空券を購入したのですが、色々と手違いがあって、支払いができていなかったのが原因です。もはや出発できるのかさえもわからなくなり、軽いパニック状態に。お見送りに来てくれていた両親のおかげで、なんとか正気を取り戻すことができました。そして、別のカウンターに案内され、その場で赤ちゃんの航空券代を支払い、なんとか出国ができることになりました。日本の地上スタッフの方の丁寧な接客に本当に救われました。

飛行機はANAで安心していましたが、子連れに慣れていないキャビンアテンダントさんが担当だったため、少しトラブルもありました。でも、他のキャビンアテンダントさん達がとてもよくして下さって、なんとかドイツのフランクフルト空港まで行くことができました。そして、この時のベテランキャビンアテンダントさんが気を利かせて下さって、フランクフルト空港でも、地上スタッフの方に荷物のお世話をして頂けることになりました。本当に助かりました。(これも別の記事で書く予定)

空港からは、怪我で運転のできないアルに代わって、アルの友達が運転手を引き受けてくれました。早朝から往復6時間の運転と荷物持ちまでしてくれました。助手席に座った私はというと、飛行機内での緊張と疲れ、そしてやっと知っている人に会えた安堵から深い眠りに落ちてしまうという大失態。人の温かみに感謝しながら、家路につきました。

まとめ

妻の里帰りで娘と半年間離れることを許してくれた夫。娘と孫の出戻りを快く迎え入れてくれた両親。理解ある家族のおかげで、なんとか無事に第二子を日本で出産し、フランスに戻ってくることができました。

長期の里帰り出産は良い面もありましたが、悪い面もありました。それでも10年ぶりに日本で生活が出来て、子育ての息抜きが出来て、充実した日々を送ることができました。

次回は、そんな半年間の里帰りのメリットとデメリットを書きたいと思います。




最後までお読みくださり、ありがとうございました。
クリックしていただけると、とても励みになります。

Laisser un commentaire

Votre adresse e-mail ne sera pas publiée. Les champs obligatoires sont indiqués avec *