これって大問題なのでは?フランスの公園で見かけた2人の保育園の先生

( C’est une version japonaise de l’article « Ce comportement de 2 éducatrices de la crèche ne provoque-il pas un problème?».)

私が日本人だからなのか、大袈裟だからなのか、わかりませんが、公園でとても衝撃的な光景を目にしました。これをフランス人の夫に話すと、「ちょっとおかしいね、その先生。」の一言に、「衝撃的は言い過ぎ。」で片づけられてしまう始末。

夫の反応があまりにも薄くてビックリした私は、「もしちっちが通っている保育園がこんなんだったら?」と聞いてみました。すると、「ちっちは自宅保育だから大丈夫。でも親の目の届かない所ではそんなこともあるんじゃない?!」と完全に他人事。これがフランス人の考え方なのか、夫独特のものなのかはわかりませんが、たったそれだけ?!

私も娘と遊んでいたので、しっかりと一部始終を見ていた訳ではありません。それでも、そんなに大きな公園でもなかったので、色々と目に入ってきました。

私が思う保育士の問題行動、もしよかったらお付き合いください。皆さんの考えも聞けたら嬉しいです。


公園に着いてからの2人の保育士の行動

2人の先生に連れられて、8人の保育園児が公園に来ました。4人乗りのベビーカー2台でやってきました。ちっちより少し小さいくらいの子たちで、皆元気に走り回っていました。1歳半~2歳くらいの子たちだと思います。

この2人の保育士さんは、便宜上、A先生とB先生と呼びたいと思います。

A先生は、まずブランコに乗った園児を押していました。見ている園児の数は、2人。ブランコは2つしかなかったので、A先生が2人の園児、もう1人のB先生が6人の園児を見ることになってしまうのは仕方がないのかなと思いました。

次に、A先生は1人の女の子と砂場に来ました。そして、その女の子とだけ遊んでいました。目が離せない子でも、砂を食べてしまう年齢の子でもないにもかかわらずです。途中から、この2人は親子で、保育園の先生と園児だと思っていたのは私の勘違いだったのかなと思ったほどです。

この間、もう1人のB先生が見ないといけないのは7人の子どもたちです。B先生は滑り台で遊ぶ子を見ていました。7人全員がずっと滑り台で遊んでいた訳ではないので、時々3~4人の散らばって遊んでいる子たちに目が届いていたのかはわかりません。

砂場でちっちと遊んでいた私の印象は、明らかに子どもを見る配分がおかしいなというものでした。結局、A先生は砂場に来てから帰るまで、ずっとの1人の子どもしか見ていませんでした。


子どもの安全に配慮できていない問題行動

すると、B先生が見ている1人の女の子が、遊具に顔をぶつけたのか、泣き出しました。その女の子は鼻血が出ていたようで、B先生は遊具に6人の子どもを残して、鼻血の処置に当たっていました。

B先生は、A先生に遊具にいる子を見るようお願いすることもなく、怪我をした子を連れてその場を離れました。

A先生は、この緊急事態にもかかわらず、相変わらず砂場を動く気配はありませんでした。

この時6人の園児が放って置かれ、そのうち1メートルの高さの遊具に、少なくとも1~2人の子どもが残っていました。(下記写真参照)

すると、「先生が戻ってくるまで待っててね!1人で降りちゃダメよ!」という声が聞こえてきました。

孫娘を連れて遊びにきていたおばあちゃんの一言です。たまたま、孫娘が同じ遊具で遊んでいたので、そこに一人の大人の目があったのです。

さらに驚くことに、そのおばあちゃんの声が聞こえても、A先生は砂場を離れませんでした。一応遊具の方に目を向けてはいましたが、とても子どもが落ちそうになった時に駆けつけられる距離ではありません。しかも、子どもたちは言いつけを守れるかはまだわからない年の頃。このおばあちゃんがいるから大丈夫だとでも思ったのでしょうか。

2人の保育士は全く連携が取れていませんでした。一応4人乗りのベビーカーを並んで押して来て、一緒に帰っていったのですが、公園内ではまるで他人のよう。この30分くらいの間、2人の保育士の間に、会話のようなものはほとんどありませんでした。

そうこうしているうちに、時間になったのか引き上げていきました。

身長90cm位の娘がすっぽり入っても余裕のある高さ


私だったらどう行動するか(ただのお節介)

たまたま、そこに別の大人がいて、降りないように注意したから、事故は起きませんでした。このおばあちゃんは、口で注意しながらも、落っこちてきても助けられる場所に位置し、その場を離れませんでした。でも、もしこのおばあちゃんがいなかったらと思うと、ぞっとします。

あまりにも杜撰な保育体制に、かなりショックを受けました。公の場で、この行動ということは、危機感さえも抱いていないのかなとも思いました。それだとしたら、さらにタチが悪いです。

帰り道、ちっちを抱っこしながら、もしこんな状況になったら(こんな状況になることもないとは思いますが)どう行動するのが良かったのかを考えてみました。完全なお節介です。

そもそもA先生は、仕事を変えるのが一番いいような気がしました。責任感も情熱も感じられませんでした。事故が起きる前に早く現場を離れた方が、皆の為になるのでは。

B先生は、鼻血の子の処置に入る前に、A先生に、砂場の子を連れて遊具の子たちの元に行くように伝え、高いところにいる子たちを優先的に下ろすように指示するのが良かったのではないかと思いました。

もしA先生が動かないのであれば、まず自ら子どもたちを下ろしてから、鼻血の手当てにあたる。そうすれば、落下というリスクだけでも回避できそうです。

私も部外者なので、なぜ砂場で、一見何の障害もなさそうな女の子に1人の先生が付きっきりだったのかはわかりません。もしかしたら、しかるべき理由があったのかもしれません。

それでも、素人目にも、危機管理がなっていないように映りました。


柔軟な夫の考え

揉めごとが大嫌いなアルは、「この状況を見ただけでは、何かを判断するのは難しい。A先生は先生ではなく、女の子のお母さんだっただけなのでは。」と別の視点からこの状況を考えたようです。

しかし、この現場を見てしまい、「もしあの高さに残されてしまったのが娘だったら」と思っているので、そう簡単には納得はしません。私からの反論はどんどん出てきます。

「たとえそうだとしても、自分の子どもが通っている保育園の子たちに無関心すぎでしょ!このおばあちゃんは全く関係ないのにほっとかなかったんだよ!」

「そうだとしたら、自分の子にしか関心がない親を、1人の助っ人として数えるのは間違ってない?!プロの先生1人で2歳児を7人連れての外出は、おかしいでしょ!」

いずれにせよ、私は夫ほど寛大には考えられませんでした。


まとめ

日本でも色々と問題になっているようですが、日本だけでもなさそうです。

日本とフランスでは、保育環境にも文化や規則の違いがあると思います。私には不適切な保育士だと映っても、フランスでは大した問題ではないのかもしれません。

それでも今まで、公園に遊びに来ている保育士さんを見て、なんだかなと思っていたことは何度かありました。服装がヒールなしとはいえミニブーツの保育士に、ベンチに座って雑誌を読んでいる保育士もいました。(同僚は誰も注意せず)

他にも、鼻水を拭いてあげない保育士(4人~5人も先生がいたのに、誰も気づかず)や、水たまりに入るのを体で止めずに口だけで注意する保育士。まだ小さかった子ども達は、言う事を聞くはずもなく、気温が低めの夏の午前中、結局ズボンまでビショビショになっていました。着替えはなかったようでした。そして、時間までビショビショの服で遊ばされていました。他に3人の保育士さんがいたので、濡れた子だけを帰らせることはできなかったのかなと思いながら見ていました。というのも、私はカーディガンにジャケットでも寒かったからです。

皆保育のプロだと思って観察しているので、厳しい評価ばかりになってしまっていますが、きっと素晴らしい保育士さんも沢山いることでしょう。

子ども達が安全に保育園生活を送れることを願っています。




最後までお読みくださり、ありがとうございました。
クリックしていただけると、とても励みになります。

Laisser un commentaire

Votre adresse e-mail ne sera pas publiée. Les champs obligatoires sont indiqués avec *